8月7日から9日の日程で、2019年原水爆禁止世界大会に参加することが決まり、正直よくわからないまま出発のその日を迎えました。
大会初日の開会式から3日目の閉会式まで、日本各地からさまざまな団体が一同に集まり、また、世界大会という名の通り、海外代表の方々が壇上より “核兵器の全面禁止” を強く訴える様子を実際に見聞きし、大切な取り組みが行われていることを肌で感じました。
2日目のグループ行動では、ここ長崎で、当時、中学1年生、13歳の時に被爆体験をした日本被団協代表委員でもある田中照己さんの話しを聞きました。
「見たことも無い白い光を見た時の恐怖は、今も直ぐに思い出せる…」「爆風で目と耳だけは咄嗟に覆い、気づいた時には、ガラスが割れずに体の上にかぶさって、刺さることは無かったが、その瞬間何がおこったのか、記憶が消えていて、思い出そうとしてもどうしても思い出せない…」「終戦後は食べ物が無く、1週間食べられないこともあった、3日も経つと空腹感も無くなってきた…」
証言の聞き取りを通じて、実際の表情や声から、伝えたいメッセージを感じて欲しいとしおりにあったとおりに、話しに吸い込まれるような貴重な経験でした。
なぜ戦争が起こったのか、歴史を知る事、現在、政府が行っていること、世の中の社会の様子を知っておくことが、今更ながら重要と知り、長崎を訪れることが出来たことは大いに意義のあるものでした。
今では、世界中でSNSなどを通じて(例えばツイッターなどで)、若い人達がさまざまな問題について対話をしています。”銃や戦闘機など武器を持つこと”について、「これってどうなの?」と呟いてみることで対話がうまれることもあるでしょう。
戦争を体験することはできないが、その場所に行き空気を吸い、例えば遺品、お寺で遺骨を見せて頂き証言を聞き継承され、戦争を知るということができたとの参加者の言葉に共感しました。
高校生の署名活動で集めれらた過去最高の21万を超える署名の数、真剣な取り組みから平和を願う気持ち…。原爆被害にあわれた方の「この戦争が無かったら自分の家族は皆、病気で苦しむことも無く楽しく過ごすことが出来た」という訴え。
「微力でも無力では無い」この言葉を信じ、今後、活動に協力し、多くの方にこの体験を伝えていきたいと思います。誰のための戦争なのか?今、軍隊に我が子が行く事を喜ぶ親などどこにいるのでしょうか?核兵器を作るのも、核のない世界にするのも人間であることは確かです。
学びの多い有意義な3日間を過ごさせて頂けましたことを心より感謝致します。
コスモス国分寺 内野薫
原爆が投下された11時2分をさしたまま止まった時計。(長崎原爆資料館)